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高齢者の家庭内事故を防ぐために2

2017年05月11日

 前回から新たなシリーズとして、実際に起きた事故例を題材にした『高齢者の方々の家庭内事故を防ぐための知恵や工夫』を紹介しています。今回はよくある電球交換時の怪我について解説します。

■テーマ 寝室での事故
-当人の状況
女性、80才、健康、住居形態は一戸建て、一人暮らし
-事故の状況
寝室の蛍光灯が切れたので、いつもしているように自分で取り換えようとベッドの上に
蛍光灯を持って乗りました。かけ布団の上に乗ったこともあり、体がぐらついて転倒。
転倒した際にそばの机のかどに頭をぶつけ出血。数針縫うケガとなりました。

■知恵と工夫
このケースではまず布団をたたんで片づけておくのが手順でした。また、机の角などは転倒を想定
して机カバーを付けておけば打撲や切り傷を軽減できます。

一人でできることをするのは自立生活にとって良いことですが、高いところの作業は一人でやら
ない方が無難です。体力は残念ながら加齢とともに落ちていきます。若い時と頭の中は同じでも
体はついていかないものです。特に体幹やバランスを保つ力は劣化します。単に電球の取り換え
と高をくくらず、人(他の人)の手を借りることを習慣づけたいものです。
例えば孫に頼んできてもらい、食事をご馳走するなどの楽しみを併せたら良いでしょう。
また、いくつかの用事をまとめておいて、地域の助け合いサービスを活用する、あるいはシルバー
人材センターに依頼するなどの選択肢を持ちましょう。シルバー人材センターは草むしりなども
依頼できるので、高齢の一人暮らしの方からは頼りにされています。
今回はベッドの上でしたが、イスの上に上る必要がある場合などは一人でやらない勇気が必要
です。万一ケガをすると、気を失っても一人では連絡できないこともあります。連絡できないことが
致命的になることもあります。最悪のケースでいえば、2階の窓の軒先の掃除をしていてバランスを
崩し転落して死亡したケースもあります。(このケースでは発見も遅れました。)

自身でできることを最大限やることは大切ですが、危険を察知するアンテナは高くしておき、
危険を感じたら身内や地域、あるいは有料サービスの力を借りることを検討しましょう。

 

(監修:イーケアサポート 榎本三千雄 PT志垣健一朗)