オールライフマガジンALL LIFE MAGAZINE

高齢者の家庭内事故を防ぐために10

2018年01月09日

■テーマ 調理中の事故
-当人の状況
 男性Aさん、70才、一人暮らし、健康で日常生活動作にも問題なし。
-事故の状況
 簡単な昼食を作ろうと台所に居ました。調理台下の扉の内側に掛けてある包丁を取り出そう
 とした時、右肩関節あたりに突然痛みを覚えて、持っていた包丁をつま先に落としてしまい
 ました。幸い親指の爪の上に落ちたため、大けがには至りませんでした。

■知恵と工夫
・肩、肘、膝などの関節に起こる障害の多くは、長い間の無理の積み重ねによって起きています。
 関節へのストレス(疲労物質の蓄積、筋肉や腱の軽度の慢性炎症、靭帯の炎症など)が蓄積し
 ある時に、どうということのない動作でも、それが引き金になることがあります。これらには
 短期的な痛みや違和感など(後から考えると)予兆を伴っていることが多くあります。これらの
 予兆の段階で医師や専門家に相談する慎重な姿勢こそが予防につながります。

・台所は最も使う人を想定して調理台の高さが決めてあります。女性を想定しているので、男性
 では高さが足りないかもしれません。あるいは、加齢とともに背中や腰が曲がることにより、
 高さが体に合わなくなることも多くあります。
 望ましいのは、高さが調節できる新型の調理台ですが、これではお金がかかるので、高さを
 かさ上げできる台を調理台の下に設置するなどして、体に合わせることも検討してみましょう。
 介護保険では、固定した台の設置は「住宅改修」に認められるケースもあります。
 一般的に理想とされる調理台の高さは、「身長×0.53」、あるいは「身長÷2+5cm」と
 言われています。一度確認してみてはいかがでしょうか。

・調理をできないほどの痛みの場合は、介護保険の適用、不適用に関わらず、家事援助サービスを
 検討してみることをお勧めします。

 (監修:イーケアサポート 榎本三千雄  PT 志垣健一朗)