オールライフマガジンALL LIFE MAGAZINE

高齢者の家庭内事故を防ぐために13

2018年04月13日

■テーマ トイレでのひやりはっと
-当人の状況
女性Aさん86才、要介護1、実娘夫婦と同居
-ひやりはっとの状況
Aさんは要介護状態になってから、トイレでの姿勢・動作を安全にするため、和式トイレを
洋式にする「簡易型の置き型式トイレ(置くだけのタイプのもの)」に代えました。
慣れていない時期に、つかまるところが無かったため、立ち上がる時によろけて転倒しそうに
なりました。

■知恵と工夫
・まず、トイレの改修や工夫は「極力オムツに頼らないで生活する」ために、とても大切な要素
になります。ベッドからトイレへの移動も立派なリハビリの一つになります。手間がかかり転倒
リスクも高まる夜間はポータブルトイレをベッドのすぐ横に置いておくなどすれば良いでしょ
う。ポータブルトイレも進化していて、使用しない時(ふたが閉まっている時)には普通の
おしゃれなイスにしか見えない商品も多く出ています。
・今回のケースは、一時的には簡易型のトイレでも良いのですが、日常生活動作がレベルダウン
するに伴い、正規の洋式トイレに改修することをお勧めします。多くはおしりの洗浄機能が付い
ていて、改修した人のほとんどが「新しくしてよかった」と述べています。
・また、トイレ内の安全な動作のためには、専門家の監修によって手すりをつけることが重要です。
専門家の監修が必要な理由は、手すりはその方その方によってあるべき高さが違うからです。
高さが適切でないと役に立たない手すりになってしまいます。片麻痺の方などは手すりが左右
両側に必要になります。入と出で体の向きが異なるからです。
・専門家といっても高度な資格者(例えば理学療法士の方)だけを言うのではなく、多くの実戦
経験を積んで介護に詳しい工事業者さんや福祉用具のレンタル事業者さんも入ります。要は、
介護分野について経験があるか勉強しているかということです。
・手すりについて補足しますと、工事でなくてもレンタルで「トイレまわりの置き型の手すり」が
あります。左右だけでなく背もたれ側にも手すりが付いた手すりは要介護者や介助者の強い味方
になり得ます。

 (監修:イーケアサポート 榎本三千雄  PT 志垣健一朗)