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認知症高齢者グループホームにおけるスプリンクラー設置等実態調査について

2013年06月11日

 平成25年5月24日、厚生労働省は認知症高齢者グループホームにおけるスプリンクラー設置等実態調査の結果について公表した。本調査は今年2月長崎で起きたグループホームの火災事故を受けて、調査を実施したものである。
 消防法では棟単位で床面積が275㎡以上の介護施設にはスプリンクラーの設置が義務付けられているが、床面積が275㎡未満の事業所は義務とはなっていない。今回の調査は義務となっていない事業所を対象に行なわれた。以下に概要を紹介する。

〔調査目的〕
長崎市の火災事故を踏まえ、スプリンクラーが未設置の認知症高齢者グループホームについて、設置しない理由、非常災害時の対策等の実施状況などを把握するため
〔調査対象〕
平成25年2月22日時点で介護保険の指定を受けている認知症高齢者グループホームのうち、スプリンクラー設備が未設置であって、棟単位で床面積が275㎡未満の事業所
〔調査時点〕
平成25年2月22日現在
〔主な調査項目〕
訪問調査の概要/事業所の概要/スプリンクラー設備の未設置の理由等/非常災害対策等の実施状況/入居者の状況/職員の状況
〔調査方法〕
市町村の介護保険主管部局の職員が、調査対象の事業所へ訪問した上で、調査票を記入。なお、同時に、事業所に対する専門的な見地からの助言を行うため、可能な限り、消防本部(消防署)職員が同行して実施。

[主な調査結果(速報)について]
○事業所の概要
・調査対象事業所の数は522事業所となっている。
法人種別の内訳は、「株式会社・有限会社」が63.6%(332事業所)、「社会福祉法人・医療法人」が20.9%(109事業所)、「特定非営利活動法人」が13.4%(70事業所)、「その他」が2.1%(11事業所)となっている。
・建物の構造別の内訳は、「木造」が70.7%(369事業所)、「RC造・鉄骨造」が25.5%(133事業所)、「その他」が3.8%(20事業所)となっている。
○スプリンクラー設備が未設置の理由等
・これまでスプリンクラー設備が未設置の理由<複数回答>
・調査対象事業所が回答した未設置の理由は、「消防法令上の設置義務がないため」が89.5%(467事業所)と最も多く、次いで「費用負担の問題」が67.6%(353事業所)となっている。
・今回の訪問調査の結果を受けて、調査対象事業所のうち、「今後設置する予定がある」と回答した事業所は53.1%(277事業所)となっている。
・今後設置する予定があると回答した事業所のうち、「平成25年度までに設置(平成24年度中含む)」と回答した事業所が46.9%(130事業所)、「具体的な時期は未定」と回答した事業所が46.2%(128事業所)、「平成26年度以降」と回答した事業所が6.9%(19事業所)となっている。
○今後もスプリンクラー設備の設置予定がない理由<複数回答>
・調査対象事業所のうち、「今後も設置する予定がない」と回答した事業所は46.9%(245事業所)となっている。
・今後も設置する予定がない理由は、「消防法令上の設置義務がないため」が77.6%(190事業所)と最も多く、次いで「スプリンクラー設置費用が高額のため」が46.5%(114事業所)、「スプリンクラー設置に伴う工事費用が高額のため」が28.2%(69事業所)となっている。

規模の小さなグループホームあるいはその他介護施設の場合、義務でない以上強制はできないが、ご利用者の安全・人権を考慮し、モラルだけを押し付けるのではなく、今後は国または地域保険者/行政の補助などの誘導施策により100%の設置を目指すべき事柄と思われる。

(参考資料:厚生労働省)